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NEWS & RELEASE

2015.5.3

「月刊 事業構想」2015年6月号にインタビューが掲載されました。

弊社代表の菊池のインタビューが、月刊「事業構想」2015年6月号に掲載されました。

 

月刊「事業構想」2015年6月号:農業を変えた新発想 http://www.projectdesign.jp/201506/newidea-for-change-agriculture/002149.php

 
 
 

海外で食・農ベンチャーが成長

日本発、イノベーションの可能性

 
金融、コンサルを経て、農業ビジネスで起業したプラネット・テーブル、菊池紳CEO。食と農の最新ビジネスに精通する菊池CEOが、海外におけるベンチャーの動向、日本の課題とイノベーションの可能性を語る。
 
 

【プロフィール】
菊池 紳(きくち しん)
プラネット・テーブル株式会社 代表取締役 / フード・イノベーション・イニシアチブ 代表理事
 
大学卒業後、外資系金融機関やコンサルティング会社、投資ファンド等を経て、独立。農畜水産・飲食料品業界における新事業構築や成長支援、資金調達等を数多く手掛ける。2013年、農林水産省主管のファンド「農林漁業成長産業化支援機構」の設立メンバーとして参画するとともに「6次産業化中央サポートセンター」の立ち上げも手掛ける。農畜水産・食分野の課題解決に向けて、民間主体の機動的・国際的なイノベーション促進プラットフォームの必要性を感じ、Food Innovation Initiativeを設立。食農ウェブメディア「The Round Table」編集主幹。プラネット・テーブル株式会社 代表取締役。
 
 
【本文】

今、食と農の領域で注目しているのは、流通のイノベーションです。構造的に発生する食料廃棄などの問題も含めて、食の流通全体をどう最適化するかが重要になっています。

世界で食料が届かない人がいるのは、生産物が足りないからでなく、流通に大きな歪みがあるからです。生産者がつくる量や出荷のサイクルと、消費者が求める量やタイミングには、ズレがあります。かつて、それを調整するために中間流通業者や市場が生まれました。しかし、現在では、介在する中間業者が何段階にも増え、非効率性が増しています。

食の流通のイノベーションを目指して、海外でも、数多くのベンチャーが生まれています。たとえば、コロンビアのSokoText社。同社は、シンプルな仕組みで、流通の効率化を実現しました。たとえば、生産者が100の食料をつくっても、一人の消費者は1の食料しか欲しがらないとします。でも、消費者が100人集まれば、当然、100すべての食料が購入されます。少量で買いたい消費者を、適正な数で集めることができれば、無駄のない生産と消費のマッチングが実現するわけです。

SokoText社は、消費者と生産者をつなぎ、共同購入を可能にする新しい仕組みをつくり、流通の非効率性を解消しました。SokoText社のシステムはITに支えられており、同じようなビジネスは、日本にも登場する可能性があります。

 

問われるテクノロジーの意味

現在、世界的に見ると、農や食の領域のベンチャーにお金が集まりやすくなっています。ただし、今はマーケットをつくっているフェーズで、その真価が試されるのはこれからでしょう。

アグテック(AgTech)、フードテック(Food Tech)と呼ばれるテクノロジー系のベンチャーも数多く現れていますが、テクノロジーありきで事業を考えても、成功するのは難しいと思います。一見、目新しいだけで、何のために必要なのかが見えないテクノロジーでは意味がありません。

食の流通構造を最適化するには、どのようなテクノロジーが求められるのか。全体最適のモデルが明らかになれば、各部分の効率化の方向性も定まり、そのために必要な情報やシステムも見えてきます。そうした目的があって初めて、テクノロジーの使い方も明らかになります。

食の流通構造の見直しとともに、農業に従事する人の変革も求められます。どれだけテクノロジーが進化したとしても、使える人がいなければ機能しません。食や農業に関わる人たちのリテラシーを、もっと高めていく必要があります。

他の業界を見ると、納品書や見積書の作成ツール、出荷管理システムなど、業務効率化のためのツールは豊富にあります。少しカスタマイズすれば、活用できるものがたくさんあるのに、それを知っている人も少なければ、試してみようとする人も少ないのが、農や食の業界の現状です。同領域で、情報を伝える手段のイノベーションも求められているのです。

実は、農業は恵まれたマーケットでもあります。たとえば、機械の一部品である工業用ねじのメーカーは、それを消費者に直販しようと思っても需要がないので、できません。でも農家は、本気になれば、消費者に直接売ることができます。しかも、鮮度などを強みに、自分たちの努力で差別化することもできます。その典型が、ファーマーズ・マーケットです。

選択肢はあるのですから、大切なのは、実践できる資金力や経営能力です。そうした意味でも、人のリテラシーが重要なのです。

 

食と農の領域にベンチャーを

私は、「プラネット・テーブル株式会社」というベンチャーを立ち上げ、農や食の領域の「情報産業化」に取り組んでいます。その傍ら、農や食分野の課題解決に向けて、イノベーション促進のプラットフォームの必要性を感じ、「フード・イノベーション・イニシアチブ(FII)」を設立しました。また、食と農に特化した国内外の新しい動向を探るウェブメディア「The Round Table」も有志と共に運営しています。

そうした活動を通して、食の流通全体を最適化するプラットフォームづくりや、食や農業関係者のリテラシーを高めるための、情報やコミュニケーションのプラットフォームづくりを進めています。

全体最適の流通モデルをつくり、そのために必要な情報を明確化した後に来るのは、データの活用です。集めたデータを使って、どのような予測ができるのかなど、取り組むべきことはたくさんあります。データを活用して、さまざまなサービスが考えられるので、そこに挑戦する仲間はたくさんいたほうが、可能性も高まります。

「FII」はオープン・イノベーションのプラットフォームであり、仲間づくりの場でもあります。今、起業を目指す若者は、ウェブやITの分野に集まっていますが、農や食の領域にも、そうした若者が入りやすい環境をつくっていく必要があります。

 

日本をビジネスモデルのハブに

先日、ある著名な経済学者の方が、「日本は農業をやめてもいい」という説を唱えていました。そうした意見に代表される、「食料は輸入すれば十分」という論調もありますが、それには反対です。

日本が農業をやるべきだと考える理由は、主に2つあります。

一つめの理由として、日本には農業に最も重要な資源である水が、豊富にあるからです。カリフォルニアでは効率的な大規模農業が展開され、一見、先進的に見えますが、今、干ばつによって生産量が大きく落ち込んでいます。これは象徴的で、テクノロジーの力で自然環境の変化に機動的に対応し、対抗するのは限界があります。

超長期的に世界の食料供給を考えると、水資源が豊かなアジアが食料生産のコアになりなす。そのとき、豊富な水という資源を有する日本が、それを活用しない手はありません。

もう一つの理由は、日本が、多様性に富んだ自然環境、気候の変化に恵まれているからです。その多様性を活かした農畜水産業モデルをつくり、アジアに輸出することができます。

私が目指すのは、農や食の領域へ数多くのベンチャーの参画を促し、それらの企業とともに日本の存在感を高め、日本をビジネスモデル先進国として、アジアのハブにしていくことです。

 

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